よくあるご質問
外部検証の申請について
Q1 動物飼育室が1室程度でも検証を受ける必要がありますか?
A1 小規模施設でも動物実験に対する体制を整備することは必須です。
規模の大小を問わず、機関の長の元、機関内規程を定め、動物実験委員会を組織し、動物実験計画書や関連様式を定める実施体制を整備して下さい。
動物実験委員会は基本指針に従い、3種のカテゴリーの者を含むことが必要です。
小規模施設では実験実施者数や飼育動物数、実験計画数が少ないですから、実施状況をチェックすることは容易だと思います。
動物実験委員会(及び機関の長)が動物実験の実施状況や飼育動物数を把握していることが必要です。
動物の飼育ではエサや水、掃除やケージ交換などを適正に行い、施設では明暗、温度などが管理されていれば問題ありません。
ただ、げっ歯類の場合は継続して(通常半年から1年以上)飼育する場合は、微生物モニタリングすることが奨励されます。
Q2 外部検証を受けるにあたってはじめに行うべきことは何ですか?
A2 外部検証事業ホームページの「プログラム内容」に掲載されている「検証結果報告書」、「自己点検・評価報告書」、「現況調査票」でどのような情報が必要かを把握し、「自己点検・評価実施要領」や「自己点検・評価事項チェック票」で体制や書類の状況を確認して下さい。
Q3 申請時にはどのような書類が必要ですか?
A3 申請時に必要な書類は以下の5種類です。
1.検証申請書 1部
2.現況調査票 5部
3.自己点検・評価報告書 5部
4.実験動物飼養保管状況の自己点検票(各飼養保管施設分) 5セット
5.機関内規程(あれば、関連規則および関連様式) 5部
上記のうち、3.自己点検・評価報告書は前年度(2年前)のもので結構です。
申請締切(例年7月末)までに提出して下さい。
提出後に改善などによる修正や誤りの訂正があった場合、書類を差し替えることができます。(ただし、訪問調査日の1か月前までに、必ず事前連絡してください。)
原則として、申請をお断りすることはありません。
Q4 書類を準備する上で留意する点はありますか?
A4
○ 体制について | |
機関内規程 | 改正等の対応が可能。時間を要するので早急に開始する。 |
動物実験委員会 | 変更等の対応が可能 |
動物実験の実施 | 変更等の対応が可能 |
安全管理 | 規則等の制定が必要な場合は時間を要する。 |
飼養保管 | マニュアルの制定や改正が必要な場合は時間を要する。 |
○ 実施状況について | |
動物実験委員会 | 委員会活動は申請締切り前まで。自己点検・議事録等の確認 |
動物実験の実施 | 実施済みや記録は変更できない。根拠書類の収集。 |
安全管理 | 標示の確認や根拠書類の収集 |
飼養保管 | 実施済みや記録は変更できない。改善を示すことができる。 |
施設等の維持管理 | 実施済みや記録は変更できない。改善を示すことができる。 |
教育訓練 | 実施済みや記録は変更できない。改善を示すことができる。 |
自己点検・情報公開 | 今後対応。変更が可能。 |
Q5 申請をいつまでに行えば検証がその年度に実施可能でしょうか?
A5 年間のスケジュールは外部検証事業ホームページのその年度の「外部検証申請のご案内」に掲載しています。例年、7月末日が申請の締切りです。
申請を予定している場合には、6月末日までに事前申し込みフォームにて必要情報ご記入の上、申請ください。
書面審査の後、調査員と機関側とで日程を調整し、8〜12月に訪問調査を行い、その年度の3月末頃に検証結果報告書を通知します。
Q6 外部検証は一度受けたら何年間有効なのでしょうか?
A6 外部検証制度自体に有効期限は定めていませんが、大学認証評価では7年、法律等の見直しは5年程度、日動協、HS財団、AAALAC Internationalの認証では3年、で更新することになっていますので、5〜7年を想定しています。
キャンパス単位、学部単位で受検することも可能です。
書類作成について
Q7 現況調査票の「施設」の定義を教えて下さい。
A7 一般的には下記のように定義しますが、各機関の考え方を尊重します。
飼養保管施設は、管理者および実験動物管理者による一体化した管理体制の下で、実験動物の飼養及び保管等を行う施設であり、一般的には動物飼育室の他、器具洗浄等の管理区域、実験処置室等を含みます。したがって、個々の動物飼育室を指すのではありませんが、全ての動物飼育室は、実験動物飼養保管施設に所属していなければなりません。一体化した管理体制による実験動物飼養保管施設であれば、同一敷地内の異なる場所にある動物飼育室を含むこともあり得ます。
なお、哺乳類、鳥類、爬虫類以外の動物の飼養保管施設はこの場合の数に含みません。
Q8 自己点検・評価報告書はどのように作成すればよいですか?
A8 外部検証事業ホームページの「プログラムの内容」に記載されている「自己点検・評価実施要領」、「自己点検・評価報告書記入上の注意」を参照して行って下さい。また「自己点検・評価事項チェック票」を活用して、必ず細部まで確認して下さい。
根拠資料は、動物実験を適正に実施していることを示す資料ならば何でも結構です。
Q9 機関内規程で必要な項目は何ですか?
A9 ひな形は、国立大学動物実験施設協議会(国動協)又は公私立大学実験動物施設協議会(公私動協)のホームページにあります。
必要項目を網羅させますが、必ずしもそのまま採用する必要はありません。機関での規則の流儀に合わせます。一部の内容や項目をマニュアルとしている機関もあります。
外部検証事業ホームページにある「自己点検・評価事項チェック票」にある項目も参考にして下さい。
Q10 情報公開を行う項目はどのようなものがありますか?
A10 具体的な項目は以下のとおりです。
全項目の公開が必要です(文部科学省の指導の下で決定した項目です)。
国動協、公私動協のホームページに詳細な説明があります。
1. | 機関内規程 機関内規程に付随した細則等の情報公開に関しては、各機関の判断に委ねる。 | |
2. | 自己点検・評価の結果 | |
3. | 外部検証の結果 | |
4. | 飼養及び保管の状況 | |
1) | 動物種(哺乳類、鳥類、爬虫類) | |
2) | 動物数(毎年の特定日の飼養数あるいは一日当たりの平均飼養数。マウスとラットでは二桁の概数) | |
3) | 施設の情報(機関の長によって承認された飼養保管施設の総数並びに主要な飼養保管施設の名称) | |
5. | その他 | |
1) | 前年度の実験計画書の年間の承認件数 承認期間が複数年に跨がり、当該年度以前に承認された計画であっても、当該年度が承認期間に含まれる場合は計数する。 | |
2) | 前年度の教育訓練の実績(実施月日、実施内容の概略、参加者数) | |
3) | 動物実験委員会(当該年度4月1日時点での委員の構成(基本指針に示された3通りの役割ごとの委員の所属部局及び専門分野)) |
訪問調査について
Q11 訪問調査時にはどのような書類を準備すればよいですか?
A11 訪問調査の際には、申請時に提出していただいた「自己点検・評価報告書」および「現況調査票」のコピーとともに自己点検・評価を行った根拠資料を準備して下さい。
事前の調査員との連絡時に資料の不足や追加の指摘を受けることがありますが、指摘を受けた資料も訪問時に準備して下さい。
根拠資料には整理通し番号をつけ、ファイリングして下さい。
Q12 訪問調査の関係者のヒアリングには誰が対応すればよいですか?
A12 動物実験の実施状況や実験動物飼養保管状況について回答できる関係者の対応をお願いします。提出書類や閲覧資料などの準備を中心となって行った方です。
動物実験委員会委員長、中核的な飼養保管施設の管理者および実験動物管理者、担当事務職員等は必須です。
機関の長など上層部の方は、趣旨説明時(開始時15分程度)と総評時(終了前15分程度)に同席頂けると機関としての積極的な姿勢を感じます。
また、「名前だけの」管理者などの場合は、状況を的確に説明できる者(実験動物管理者、実験者など)の臨席が必要です。
Q13 訪問調査時の施設の視察は全施設行われるのでしょうか?
A13 飼養保管施設の数が多い場合、中核的な飼養保管施設は必須とし、他の施設は調査員と関係者が事前にメールなどで協議の上、決定します。
視察できない施設については、図面や写真(スライドでの説明も可)などでお示し下さい。
視察は「実験動物飼養保管状況の自己点検票」に沿って確認を行います。
飼育設備、給排気口や排水溝等の逸走防止措置、扉や窓、衛生設備(洗浄、消毒、滅菌設備)、飼料の保管場所、動物死体や汚物の保管場所、遺伝子組換え動物の法的表示、その他 実験動物の飼養保管状況などです。
※ 訪問調査の詳細については外部検証事業ホームページ「プログラム内容」の「訪問調査について(対象機関用ガイド)」をご覧ください。
その他
Q14 関連府省や自治体への届出の必要はありますか?
A14 動物実験そのものの届出は必要ありませんが、下記のように関連する法令に従う必要があります。
ウシ、ブタや家禽類は知事へ届け出る(家伝法)。
特定動物は知事、市長・村長へ届け出る(動愛法)。
条例などで定められている場合はそれに従う。
安全管理に注意を要する動物実験を行う場合はそれぞれの法に則って実施する。
遺伝子組換え実験(カルタヘナ法)
感染動物実験(感染症法)
向精神薬、麻薬などを使用する場合は、法に則って使用する(麻薬及び向精神薬取締法)
その他(放射性物質、有害化学物質)